公立大学法人 兵庫県立大学大学院大学院 地域資源マネジメント研究科

お知らせ

鳴門で営巣しているペアについて,今回の繁殖は失敗したものとの判断が出されました

鳴門で営巣しているコウノトリの繁殖について、徳島県から次の発表がありました。


 

鳴門で営巣しているコウノトリの繁殖について

鳴門で営巣しているコウノトリのペアは3月26日から本格的な抱卵期に入っていましたが,4月4日に正常な抱卵行動をしなくなり,4月5日の午後には,親鳥が巣を空けている間に,ハシボソガラスが巣から卵1個を取り出して捕食したのを確認しました.(正常な抱卵行動をしなくなった原因は不明) これらのことを踏まえ,兵庫県立コウノトリの郷公園と協議した結果,今回の繁殖は失敗したものと判断しました. 今後,親鳥が今シーズン(~5月頃)にもう一度産卵する可能性もありますので,県民の皆様にはこれまでどおり,親鳥を刺激しないよう温かく見守っていただきますよう,お願いいたします. なお,ハシボソガラスに捕食された卵は,捕食直後に卵殻を回収し,5日夜,兵庫県立コウノトリの郷公園に送りました. 今後,杯発生の有無を調べるとともに,性別を判定するためのDNA検査が実施できるか確認する予定です.

【判断に用いたデータ】

期間 調査時間(分) 巣を空にした時間(分) 巣に伏せた時間の割合(%)※
3月26日~4月2日の平均 778 0 92
4月4日 344 137 9
4月5日 785 166 16

※80%を超えると本格的抱卵(兵庫県立コウノトリの郷公園による)


兵庫県立コウノトリの郷公園長コメント

徳島県鳴門市のコウノトリの産卵については、日本における繁殖地拡大に向けて大きな期待をしていただけに残念でなりません。そして私以上に、徳島県、鳴門市をはじめ地元住民、農業関係者等のみなさまの落胆はいかばかりかとお察しいたします。 ただし、今回のことはこれからの期待をすべて奪ったわけではありません。これを乗り越え、関係者のみなさまの取り組みが今後も継続されますよう心からお願い申し上げます。

平成28年4月6日

兵庫県立コウノトリの郷公園長 山岸 哲

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