公立大学法人 兵庫県立大学大学院大学院 地域資源マネジメント研究科

野外

東日本初となる野外繁殖によるコウノトリのヒナの誕生について(栃木県小山市)

見だしの件につきまして、栃木県小山市が東日本初となる野外繁殖によるコウノトリのヒナの誕生について発表しましたのでお知らせします。
詳細は、小山市役所HP【コウノトリ「ひかる」・「歌」ペアのひな誕生について】を参照してください。

 

  1. 対象の巣塔
    栃木県小山市人工巣塔
  2. 繁殖ペア ※新規ペア
    オス J0128(128オス16R野田T) 〈足環〉左:黒青、右:黄黒
    2016.03.28 千葉県野田市で生まれる〔4歳〕
    2016.06.04 ソフトリリース
    メス J0181(181メス18F鳴門)  〈足環〉左:黄黄、右:黄赤
    2018.03.13 徳島県鳴門市板東電柱巣で生まれる〔2歳〕
    2018.05.24 巣立ち
  3. 特記事項
    今回のヒナのふ化は、1971年に国内野生コウノトリが絶滅し、2005年に兵庫県立コウノトリの郷公園が野生復帰を開始し、2年後に兵庫県豊岡市内で初のふ化が確認されて以降、東日本初の産卵・ふ化の事例となります。
    また、野田市のリリースされた個体、徳島県で野外巣立ちした個体としても初の繁殖となります。
  4. 兵庫県立コウノトリの郷公園長のコメント

 

令和2年6月7日

園長コメント

 

兵庫県立コウノトリの郷公園長 江崎 保男

■栃木県小山市でのヒナのふ化について

待ち望んだヒナの誕生、誠におめでとうございます。
昭和46年の国内野生コウノトリの絶滅後、平成17年に兵庫県立コウノトリの郷公園が野生復帰事業を開始して以降、東日本では初めてのふ化となります。4月に産卵及び抱卵推定の発表があってから、当公園としてもヒナの誕生に大きな期待をし、このときを待っていました。

今回のように、東日本にコウノトリ繁殖地が拡大することは、コウノトリの野生復帰にとって、画期的、かつ大変喜ばしいことだと考えています。

また、コウノトリの成熟には3年を要するのが一般的です。そして、2歳のメスによる産卵は、野生復帰の開始後これまで2例確認されていますが、ふ化に至ったケースは初めてであり、鳥類学的に貴重な事例になるであろうと考えています。

小山市ではラムサール条約湿地に登録された渡良瀬遊水地での「コウノトリ・トキの野生復帰」を掲げ、これまで取組を進めてこられました。コウノトリが好む良好な生息環境をつくり、コウノトリを見守ってこられた小山市をはじめ地域の皆さまに対し、改めて敬意と感謝を表しますとともに、ヒナがすくすく育ち、巣立ちをともに祝える日が来ることを心から祈念しています。

 

 

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